阪口内科皮膚科クリニック

阪口内科皮膚科クリニックは、阪南市で、内科と皮膚科を専門として開設した診療所です。

TEL.072-481-3939

〒599-0232 大阪府阪南市箱作3505-2

糖尿病

持続血糖測定器(CGM)の成功例

 健診で糖尿病を指摘された男性の方です。 肥満があり、HbA1c 11.0%,血糖 302 mg/dl,微量アルブミン尿陽性、本来なら入院加療を検討しなければならない状況でしたが、幸いⅠ型糖尿病を示唆する状況ではなく、外来での治療を是非に希望されるため、炭水化物制限食を指導し、少量のSU剤を処方しました。積極的な運動療法は薦めませんでした。

  ところで、この方、持続血糖測定(CGM)を行いたいという希望があり、23,000円程度の機器を購入され当日から開始されました。数日後、再診されると、初期の高血糖状態が著しく改善し、CGMでは、空腹時血糖が100mg/dl程度となりましたので、1週間で内服薬は中止し、これより、運動療法は積極的に行うように指導しました。
 その結果、HbA1cは、8.9%(1ヶ月後)、6.5%(2ヶ月後)、5.8%(3ヶ月後)、5.4%(4ヶ月後)とすばらしい改善ぶりで、体重も10kgの減量に成功、4ヶ月後、微量アルブミンも消失しました。

 ご自身が実践した食事・運動療法の努力が、糖尿病を克服したのはいうまでもありませんが、成功の推進になったのが、CGMであると思われます。

 体重の減量、HbA1cの改善といった指標は目安になりますが、リアルタイムに実感できるものではありません。 「食事療法を行ってください」と説明しても、実際にどれだけのものを食べれば、どれだけ血糖値が上昇するものかを確認できなければ本当にそれが正しいかどうかわかりません。

 与えられた参考書を読むだけで理解できる人はそう多くはありません。問題集があって、それを解き、その解答を確認して初めて理解が深まります。 食事療法の指導は参考書を与えるようなもの、CGMは問題集を解いてその解答を確認するようなものです。

 高い費用を要してもCGMを実施するという意識の高さが、彼が短期間で糖尿病を克服した要因であり、その実行力に感服した症例でした。

持続血糖測定(CGM)の保険適応について

持続血糖測定(CGM)の保険診療について CGMを保険診療の在宅自己注射管理で使用することが、前回の医療報酬改正時に認められましたが、それに伴う保険点数が加算されたわけではありません。また、在宅自己血糖測定(SMBG)の補助的な(参考値としての)扱いとなっており、従来通りの血糖測定は行わなければならないことになっております。従って、CGMの機器(リブレ)だけの処方は保険診療では行えず、また、リブレを処方する毎に、医療機関は、7,500円~15,000円程度の赤字となってしまいます。

当院では、SMBGを施行している方には、グルテストNEOを提供しています。SMBG Viewer のデータ管理ソフトが患者さんへの説明に優れているからです。

しかし、リブレを使用する場合は、リブレに付属するFSプレシジョン血糖測定電極が、医療機関がリブレを購入する際に付属しておりますので、CGMを施行される場合のSMBGは、原則的にはリブレの機器を使用して継続頂くようになります。

リブレのデータ管理は、FreeStyleリブレのホームページよりダウンロードが可能です。CGMを施行している間は、リブレの管理ソフトの方がデータ(血糖の変動)を確認するのには適していますが、CGMを施行せずSMBGのみの場合は、統計データを把握することが困難です。(改良されれば別ですが、現時点ではということ)

持続血糖測定(CGM)について

持続血糖測定(CGM)について

直径35mm、厚さ5mmの円盤状のディスクを上腕部に貼り付け、これに読み取り機器をかざすだけで、現在の血糖値がわかる測定方法です。ディスクから細い針が皮膚に刺入されていますが、痛みはありませんし、つけたまま入浴もできます。ディスクが外れなければ、2週間(14日間)、いつでも(何回でも)血糖測定ができます。従来の在宅自己血糖測定(SMBG)は、測定毎に、指を針で突き、血を出して測定しなければなりませんでしたが、これは一回一回、針で突く必要がありません。従って、穿刺の痛みは伴わず、チップを取り出して測定するなどの手間がいりません。

 実費としては、ディスクが1枚 7,500円、読み取り装置1器 7,500円です。読み取り機器は1回の購入で何度でも使用できますが、ディスクは毎回購入しなければなりません。

(保険診療に関しては、別のブログを参照して下さい。)

 従って、問題点としては、費用が高いということと、装着したディスクが皮膚から脱落してしまえば以降使用できなくなることです。(使用期間が余りに短時間の場合は業者と交渉して新しいディスクに交換してもらう仲介は致しますが。) 尚、ディスクは、不用意に装着部をぶつけたりすれば脱落することがありますが、自然脱落するケースはまずありません。

 装着部の掻痒感は人それぞれですが、痒みがひどいので中止したいといわれるケースはほとんどありません。

 機器は、Amazonなどの通販でも購入できるようですが、使用やデータの解釈は医療機関の指導の下に行われるべきものです。尚、当院では、当院で糖尿病治療管理を行っている方が希望すれば販売(または処方)致しますが、それ以外の方には販売しておりません。

機器の詳細は、FreeStyleリブレ で検索されたAbbott社のホームページを参照して下さい。